2014年7月31日木曜日

自分らしく輝く


先日、息子を将棋教室の体験に連れていきました。
将棋が大好きな息子、既にお友達も二人通っていたので更にウキウキ、大きな期待を胸に体験がスタートしました。

そこの将棋教室では、様々なルールがあります。
●将棋中はもちろん正座。どうしても痛くなった場合はあぐらならOK。
●始める時には必ず相手の顔を見て「よろしくお願いします」。
●負けた人が「負けました」と言い、勝った人は「ありがとうございました」と言う。
息子は時々ルールを守れず注意されながらも、将棋を楽しみ、最初のうちは運よく連勝!
嬉しかったのか先生に向かって、「負けたことない」とぼそっと言うと、先生は「そういう時もあるね」。
すると次の2回連続で負けてシュン・・・。
先生に「勝つこともあれば負けることもある。そういうものだよね」と教えてもらいました。

そんなこんなであっという間に一時間以上が経過し、将棋教室終了。
最後にお友達と3人集められて先生からのお話。
先生「将棋楽しかったですか?」
息子「うん・・・。」
先生「今日も色々あったと思うけど、ここの将棋教室にはたくさんのルールがあります。それを守れそうですか?また来たいですか?」
息子「・・・うん。」
先生「3人で将棋をするときは●●くん(一番長く将棋教室に通っている子)がいつも勝つのかな?」
子供たち3人「・・・うん。」
先生「そっか。でもみんなきっとすぐ●●くんくらい強くなれると思うよ」
こうやって将棋教室が終わりました。

教室を出て息子の顔をのぞくと曇っている・・・そして動かない。
私が「行こうよ!」というと、息子は「ママ嫌い!」と言って抵抗しました。

息子の口から直接その理由は聞かなくても、母はわかりました。
①みんなの前でルールを守れないことを注意されたようで嫌だった。
②自分だって●●くんに勝ったことがあるのに、●●くんが一番強いと言われ悔しかった。
③母にこの気持ちをわかって欲しいのに、わかっていなそうだ!
子供なりのプライドと理解してもらいたい気持ちから、なのだと思います。

私自身もこのような気持ちは経験したことがありますし、今でもたまにあります。
「負けたくない!」「理解してもらえていない!理解してほしい」という気持ち。

みなさんも、少なからずこのような気持ちを経験したこと、ありますよね?
大人になっても人に注意されてプライドが傷つくことはあると思います。
しかしこのプライドや感情的な要素をうまく消化できない場合、マイナスになるケースも多くあります。
息子のように、人に抵抗したり、駄々をこねたり。
現実を受け入れることができなかったり。
そこですねてしまって、壁を作ったり、頑張ることをやめる人もいる。
逆に、プライドが高くて人の意見を聞き入れなかったり、負けたくないと相手を攻撃してしまったり。
書いてしまうと「子供」という感じですが、日常を見てみると、実はこのようなことは大人になっても、身近なところで日々起こっているように思います。

でも実際に損をしているのは自分です。
こういう気持ちの対処方法を理解し、それをばねに成長できるかどうかが大事なのだと思います。

ではどうすればいいか。

一つは、自分が『井の中の蛙であることを知る』ことだと思います。
私は年を重ねるごとに「世の中にはすごい人たちがたくさんいる」ことを実感する日々です。
そして「自分の知らない世界がたくさんある」、「自分の見ている世界は世の中のほんの一部でしかない」ということがベースにあると、他者からの言葉を素直に受け止めることが出来ます。

息子に先生が教えてくれた通り、「負けることもある」=「うまくいかないことがあって当然なんだ」ということを知る。
息子には将棋の先生の言葉を素直に受け止め、上には上がいることを知って欲しいと思っています。

そして、それを理解した上で、「もっと強くなりたい」と思い、努力してほしい。
それが二つ目に大切なこと、『プライドに見合うよう、自分を高めること』だと思います。
自分も努力すれば少しずつ成長していくという、実感を持つことが大事だと思います。

自分を高め、人を敬う。
自尊心と謙虚さのバランスが、自分らしく輝くコツなのではないでしょうか。

そして最後に、見守るものとしては、「気持ちを理解していることを伝える」ということが大事ですよね。
人は「理解されている」、「認めてもらっている」と思うと心が穏やかになります。
それは彼を育てる私の役割です。

大好きな将棋を通して、勝った時の自信や喜びを感じるのと同様に、努力することの大切さを知り、強い人がたくさんいる世界の広さを知ってほしい。
そして、勝つことだけではなく、それに至るまでの道のり自体が楽しいことに気づいたり、気持ちを理解してくれる母に安心感を覚えてもらったり、私たち親子の色んな成長の糧になっていけば、と願っています。


2014年7月18日金曜日

Time is Life


7月に入り、2014年ももう半分が過ぎました。
半年前はまだ幼稚園の年長だった娘も、小学校に入学し、今日で1学期が終了。
日々、またたく間に時間が過ぎていってしまっているなあと感じます。

私も大学生の頃と何ら変わらず、心も体も若いつもりでいますが、年齢だけを見れば今年で40歳。
正直受け入れ難いことですが、歳をとるという現実だけは避けて通ることはできません。

しかし、時間が過ぎるのが早いというこの感覚、昔から私の中にあったのかなと思うと、実はそうではない感じがします。

今振り返れば、子供の頃は1年があっという間に過ぎてしまうなあと感じた記憶はありません。
(そもそもで時間という概念を今ほど意識していなかったというのもありますが。)
とはいえ、1日24時間、1年365日という時間そのものは誰でも平等に与えられているもの。
では、何故私たちは歳を重ねるにつれて、時間の経過を早いなあと感じるようになるのでしょうか?

実はこの「時間感覚」については、面白い法則があるんです。

皆さんは「ジャネーの法則」というものをご存知でしょうか。
フランスの哲学科であるポール・ジャネが19世紀に発案した法則です。

時間を科学的に見ると、大人でも子供でも過ごす1年そのものに長いも短いもありません。
しかし心理的に見ると、時間感覚はその人の年齢に「反比例」するそうです。

例えば50歳の人にとっての1年というのは「生涯の50分の1(2%)」ですが、5歳の子供にとっての1年は「生涯の5分の1(20%)」ということになります。
つまり、50歳の大人にとっての10年間と5歳の子供にとっての1年間が、心理学的には同じ感覚になるいうことです。(生涯の20%)

あくまでも心理的にどう捉えるかの話ではあるものの、生涯の中に占める1年間の「割合」の大きさを無意識の中に感じ、大人である私たちは1年を「短い」と捉えてしまうのでしょう。

であるからこそ、私たちは1日1日のこの瞬間瞬間を、大事に過ごさないといけないんだなあと思います。

1日の仕事を効率的に進めながらも、高いパフォーマンスを発揮し、仕事を離れたシーンでも充実した生活を送る、まさにワークライフバランスを「高いレベルで保つ」ということ。

気が付けば今年も半年が過ぎています。
この1年だけを見ても前半よりも後半の方が早く感じるのも、このジャネーの法則によるものなのかも知れません。

自分自身を振り返った時に、後悔をしないようにするためにも、大事なことに集中し、大事なことに時間を割ける人生を歩んでいきたいですね。
ただ、そもそもでそういう人生を歩みたいかどうかを決めるのも自分自身。
まさに「Time is Life」ですね。


2014年7月10日木曜日

自分の人生の主役になる


7月1日、弊社の4周年を迎えた日、4月に入社した新入社員3人も無事本採用となりました。
そしてこのタイミングで、一人一人に名刺が提供されました。
社会人として初めての名刺に、それぞれ感慨深い思いがあったようです。
確かに私も社会人になって名刺を初めてもらった時、一人前になったんだなという気持ちで嬉しかったことを思い出します。

私が社会人3年目くらいの頃、当時の上司にこんな話をしてもらったことがあります。
名刺の社名のロゴの部分を切ってなくしたとしても、自分の名前で信頼してもらえる人にならねばならない、と。
当時は、その会社の一員として恥じないように働くことの価値を感じていたし、若い担当者が信頼してもらうためには会社の名前が必要だとも思っていたので、あまりぴんとこないところもありました。
確かに若い時はついていくのに必死ですから、そう思っても当然だったと思います。
でも今となっては、その言葉の意味に深く頷くことができます。

会社の名前だけではなく、何かしらの権威に依存しないということは、人が生きていく上でとても大切なことだと思います。

それは何でも自力でやる、ということではなく、自分が主役として生きるということです。
もし自分がこの会社の人間でなければ仕事ができないとしたら、そんなに悲しいことはありません。
逆に他の人ではない自分がいるからこそ、この成果を生み出せたのだと思うと、自分がそこに価値を生み出せている喜びでいっぱいになると思います。

ただ間違えたくないのは、それは自己責任ということとは違うということです。
昨今のニュースを見ていても、自己責任という名のもとに、他者を批判し、逆に当人が責任を一人で背負いこみ、結局みんなが窮屈になって生きにくくなっていること、今の時代にはよくあると思います。

でも自分を律して、自分で考えて動くということはそういうことではなく、自分が主役となって知恵を振り絞り、他者に手を差し伸べ、時に手を貸してもらい、目の前の問題を解決していくことだと思います。

そしてそのプロセスを楽しみ、人生を楽しむということ、それこそが、自分の人生を生きることに他なりません。

それはどんな会社にいても、どんな社会にいても、自分の意思と仲間さえいれば、達成できることなのです。

「仕事は人についてくる」、といつも思います。
どんな些細なことであれ、真剣に目の前のことを、一つ一つ頑張ってクリアしていくことで、いつの間にか自分自身が成長し、仲間が増え、また次の何かをより高いレベルで遂行することができる。
新人たちも、自分が主役となりながら仲間と一緒に、「日々の一生懸命」を楽しんでいられる社会人であってほしいと、心から願っています。


2014年7月3日木曜日

心の存在に気づく


皆さんは最近「イライラ」すること、ありますか?

私は、「あまりありません」と言いたいところですが、残念なことに現在「よくあります」!

でも最近の「イライラ」は昔と比べて、時間が短くなりました。
それは、
○イライラしても意味がない。
○イライラして一番損をするのは自分。
○イライラすると周りにも悪影響。
ということがわかってきたからだと思います。

とはいえ、「イライラ」すること自体がとても嫌なので、どうにかこの「イライラ」をなくせないかと考える日々です。

先日、子供教育に関するセミナーに行く機会があり、そこで「感情のコントロール」について話を聞きました。

そのセミナーでは、
○適切な叱り方ができるようになるためには、叱る大人自身が、自分の感情をコントロールできることが大切である。
○ここで言う感情のコントロールとは、「イライラする」「嫌だ」「頭にくる」という感情を持つな!ということではなく、その感情は人間であれば当然のこととして受け止めればよい。その感情が湧きあがってきた時に、自分自身で「怒っている」と気づくことが第一歩である。

このようなことが言われていました。

そして、その中で「最近、どんな時にイライラしたか、書き出してみましょう」というワークがありました。
現在の私で言うと(ほとんどが家庭での問題のため家庭のみ記述)、
1、子供がいつまでたっても寝ない。
2、子供が出掛ける時間になっても準備ができていない。また、学校に忘れ物ばかりする。
3、子供同士でけんかする。
4、バタバタしている中、夫はマイペース。
・・・・
ここまで書いただけでも、自分自身で反省するのですが・・・。

ここから「自分がイライラするポイント」を知ることができるな、と気づきました。

1、子供に規則正しい生活を送らせたい、のにできていない。
2、子供に自分自身で時間管理をしてしっかりして自立してほしい、のにできていない。
3、子供に仲良し兄弟でいてもらいたい、のにけんかする。
4、夫にも協力してほしい。理解してもらいたい、のに手伝ってくれない。
つまり私の場合、結局すべてが、自分が「こうありたい」という姿とのギャップから生まれるものだったのです。
これらすべて、自分自身の希望であるだけで、子供や夫にとっては関係のないことです。
関係がない子どもや夫からしたら、私が「イライラ」していることが嫌な気持ちですよね。
書いてみるとイライラしている理由は、「イライラしてもしょうがないこと」「求めすぎていること」だと気がつきます。

では、本質的に解決するにはどうすればいいのでしょうか。
例えば、
1、余裕をもった生活を送れるよう家族全体のスケジュールを調整する。
2、子供が自立できるようにサポートする(そもそも、まだまだ子供なのだから期待しすぎない)。
3、兄弟げんかは仕方がないので、ある程度見守る。
4、夫に相談する。
そもそも求めることを見直す必要がありそうです。
また、以前コラムでとりあげた役割について考えてみる(ライフキャリアレインボー)も参考にできそうです。

今回、私の家庭の問題を大きく取り上げてしまいましたが、どんな「イライラ」でも同じことが言えますよね。
○部下に指示をしているのになかなか伝わらない。そもそも理解する気があるのか?
○満員電車で大きな音で音楽を聴いている人が迷惑だ。
○応援しているスポーツチームが負けてしまった。

自分ではどうにもできないことも生きていればたくさんあると思いますが、自分の心の存在に気が付けば、案外「イライラ」を解消することは難しくなさそうです。

周りも、そして自分自身も、気持ちよく過ごせるようになりたいですね!
私も子供に(いい意味で)期待せず、楽しみながら一緒に成長していきたいと思います。