2014年5月29日木曜日

想いをつなげる


いよいよ来月、ブラジルでワールドカップが開幕します。
ザックJAPAN、そして世界の各国の活躍が楽しみですね。

ほぼ手が届きかかっていたアメリカワールドカップの切符を、ロスタイムで逃した、あの「ドーハの悲劇」から20年。
月日が経つのをとても早く感じます。

1993年のJリーグ創設を皮切りに、日本のサッカーのレベルも飛躍的に発展を遂げました。
そして、ヨーロッパの強豪チームで活躍する日本人選手を、どんどん輩出するようになりました。
日本代表チームも、それに合わせるかのように日々進化を遂げてきています。

これは、選手個人の技術やチームの戦術レベルが向上したのはもちろんのこと、協会や地元、そしてサポーターが一緒になって日本のサッカーを盛り上げてきた賜物です。

更に、そのプロセスで過去の先人が経験して感じた「想い」が、「文化」としてキチンと次の世代に伝承されているからではないかと考えています。

ドーハの悲劇での悔しさや、その悔しさをバネに初出場を決めた時の感動。
地元での開催で多くのサポーターに囲まれて試合をする喜び。
ボロボロの前評判を覆して、決勝トーナメントまで勝ち進んだ時の興奮。
代表に選ばれた選手の喜びや、選ばれなかった選手の悔しさ…。

一人一人の「想い」が、経験者の言葉として多くの人に伝えられ、今の日本サッカーがあるのではないかと思います。

ドーハの悲劇を経験していない人は、全く同じ経験が出来ません。
ドーハの悲劇を経験しろと言われても、経験することは出来ません。

しかし、経験者はそこで感じたことを伝えることが出来ます。
経験者が当時何を考え、感じ、どういう言葉や態度を発したのかは、伝えられます。

それは企業経営や組織においても一緒。
例えば井深大さんや松下幸之助さん、本田宗一郎さんなどの、「創業者」が事業を立ち上げた時と全く同じ経験を、今の社員が経験することは残念ながら出来ません。

しかし、事業立ち上げのプロセスの中で、当時の創業者がどういうことを感じ、何を考え、最終的に何を学び、何に気づいたのかということは、次の世代へと語り継いでいくことが出来ます。

例えば、トランジスタラジオや電球ソケット、二輪車の開発を夢中になって取り組む中で、これができれば世の中が大きく変わると感じていたであろう「ワクワク感」であったり、なかなか上手く形にならない中でも「あきらめずにやり続けることの大切さ」であったり、こういった大切な気持ちや想いは伝えることが出来ます。

社員もそれを肌で感じ取り、日々の仕事にその当時の「想い」を込めることが出来ます。
まさにこれが経営理念や行動指針、社員一人一人の根幹にあるスピリットや企業文化。

先人の「想い」を引き継いだ今の世代、次の世代の社員は、企業文化を継承しながらも、激変する環境に上手に「適応」しながら、新しいチャレンジをし、発展していくのだと思います。

私たちの会社では、クライアント企業の経営理念をしっかりと理解し、サポートしていくことを大切にしています。
その企業だからこその強み、そして時代を理解した上でのチャレンジ、不易流行を大切に、これからも邁進していきたいと思います。


2014年5月19日月曜日

昨日の自分を超える



私事ですが、この4月に娘が小学校に入学しました。
入学して約1ヶ月が経ち、お友達ができたり、勉強が始まったりと、新しい環境での生活にもようやく慣れてきたようです。

おそらく日々目の当たりにすること、感じること、全てが新しい経験で、その繰り返しを通じて毎日成長をしているんだろうなあと感じます。
きっと成長の「角度」も大きく、これからもどんどんと成長していくことと思います。

私たちの会社に入った新入社員も入社して1ヶ月が経過。
入社当時はまだまだ固い表情が拭えなかった新入社員も、社内の環境や仕事にも慣れ、毎日確実に成長をしています。    
    
仕事を通じて新しい気づきや学びを繰り返し、成功や失敗を重ねながらも、昨日より今日の自分、今日より明日の自分が成長していく、新入社員にとってはまさに毎日が成長の連続なんだと思います。

そういった様子を見るにつれ、日々自問自答することがあります。

それは「今日の自分は昨日の自分より成長できたのか?」ということ。
社会に出るとどうしてもそういう部分が忘れがちになってしまいます。

悪い意味で仕事や環境に慣れてしまうと、更なるチャレンジや改善に繋がる取り組みをしなくなってしまいがち。

例えば、今日の自分は昨日の自分よりも…
・より良いアイデアや意見を生み出すことが出来たのか?
・部下や仲間の成長に繋がるマネジメント、支援ができたのか?
・成果に直接的に繋がる仕事ができたのか?
・大事なことからぶれずに、妥協なく仕事ができているか?
・より高い目標を掲げて取り組んでいるのか?

常に成長している人を目にすることで、自分自身も成長意欲を高め、娘や新入社員以上に成長している姿を見せることが必要だと感じています。

その為にも、まずは一人一人が「自分が成長しているか」に向き合うことからはじめ、またそれだけではなく自分が本当に成長しているのかを、他人からも客観的にフィードバックをしてもらうようになれば、更に効果が高まります。

お互いがお互いの成長に向けて関与し、つながりを深める、更にそのプロセスの中で、社員同士が「きょうそう」する。
つまり、共に同じ目標に向かって(共走)、互いに切磋琢磨し(競争)、一緒になって何かを創り上げていく(共創)
その結果、日々活性化され、昨日よりも今日、今日よりも明日の方が、個人も組織も成長を遂げている。
それが当たり前な組織でありたいと思います。